NRG 日本理容技学建設会
 

               043 平成30年7月17日掲載

      我が新居浜 そして善き人との出会い  

                     東京本部 今井保記  
                     yasuki21281@gmail.com 
                      

 今まで狐塚さん(理容西村・昭和50年入門)からの依頼を断り続けてきたのですが、香川・山原くん(理容西村・昭和56年入門)の紹介、そしてある程度の年齢になったこともあり、いろいろとお話しさせていただいてもいいかな~と思うようになりました。前回との関連ですが、お客様との会話の中でよくでてくるのが 香川のうどんの話です。紹介にあった須崎の釜玉うどんは私の一番好きなうどん。うどんの本にも載ってなかった通のお店。麺に詳しいお客様に教えていただいた隠れ家的存在のお店が、山原くんのお客様のお店だったのです。たかがうどん、されどうどん以前はよく香川のうどんの食べ歩きをしたものです。今は、地元の理美容学校の役員の仕事もあり、休みなしの毎日でそれも叶いません。

 さて、愛媛県から初めての投稿ということもあり、まずは新居浜の紹介をさせていただきます。新居浜は、中内英雄先生・中内和孝先生の故郷でもあります。人口約12万人、住友化学・鉱山を中心とし、その関連企業からなる瀬戸内最大の工業都市です。元来、新居浜地方一帯は農漁村であったが、元禄3年(1690)日本三大銅山の一つ別子銅山の発見、そして翌年、大阪の住友により採掘が開始され、昭和48年の閉山まで、江戸・明治・大正・昭和の4時代、283年間にわたる長い間、新居浜の発展を支えてきました。今は銅山はなくとも、それまでに培われた産業また住友グループ各社及び関連企業を中心に、新居浜独自のものづくり文化が受け継がれております。ちょっと堅い話になり申し訳ございません。

 もう一つ新居浜の自慢話をさせていただきます。それは、一年の中で新居浜人が一番燃える行事、新居浜太鼓祭りのことです。四国三大祭りの一つであり、また日本三大喧嘩祭りとしても有名です。毎年1016日から18日までの3日間、市内で53台の金糸銀糸に彩られた豪華絢爛な太鼓台(たいこだい)と呼ばれる山車(重さ約3トン・高さ約5.5m・長さ約12m)が150人余りの男衆で差し上げられる。元々の太鼓台は神社祭礼の際にお神輿のお供をする山車の一種であったのが、時代を経る毎に次第に祭りの中心的存在となっていったとのこと。瀬戸内沿岸の都市にも同様の祭りがあるが、特に新居浜の場合は、別子銅山の近代化・発展により経済的にも人材的にも活気づき、その太鼓台は巨大化また金糸刺繍により華やかなものに変貌していったそうだ。この3日間いや一ヶ月前の準備の段階から男たちは燃え、祭りに酔いしれる。私たちは、12週間前から祭り用の頭に夜遅くまで稼がせていただく。祭りの一端をビデオで見ていただきたい。できればこの時期、ぜひとも新居浜へ!!(最下部に祭り風景の動画あり)

 最後に、素敵な人との出会いのお話させていただきながら、自分の人生を振り返ってみたいと思います。私の場合、母親がこの業をしておりました。潰すのが勿体無いという気持ちで、地元の理容学校を卒業、どうせやるならと当時唯一2年生があった、中央理容専門学校高専科を目指し東京へ。そこで出会ったのが、福島光夫先生。東京のことも業界のことも何も知らない私にとって、先生にすがるしかありません。そこで紹介していただいたのが、理容業の師であり我が人生の師でもある西村幸男先生。昔ですから厳しい修行時代、でも常識知らずで素直でない自分を、社会に出ても恥ずかしくない人間に育てていただいた。今も感謝の気持ちしかありません。その後、先生に勧められ母校・中央校の教員に、先生からは 「君が偉いから教員になるのではないよ、勉強のために行くんだよ!」その時の言葉は今でも忘れません。

 学校に勤めるようになってからがまた大変。当時、中央校の第2期黄金時代。毎年200名の本科生と100名の2年生。アクの強い、よく言えば個性豊かな若者たち、駒崎智前中央講師会幹事長は初めての生徒の一人です。良き経験をさせていただきました。また、先ほどの福島先生のもと、安井先生・武田先生・江野沢先生、数多くの外部講師の先生方、そしてなにより日技会の諸先生方またみなさんとの繋がりは私の宝となっております。人との出会い、それは私たちが生きている証ではないでしょうか。

 その影響もあり、新たなる出会いを求めて中央校退職後、世界一周の旅に出かけました。半年の予定が2年6ヶ月、一日3000円で旅する。出発前日は西村先生宅でお世話になりました。横浜を船で出発、ロシア・ナホトカへ。シベリア鉄道を経由してフィンランドそして西ヨーロッパを全部まわり、続いて東ヨーロッパ。オランダ・アムステルダムにて寒い冬を過ごしその後、イギリス・アメリカ・東南アジアを経て帰国しました。アメリカ滞在1年間の間にいろいろあり、今はアメリカ入国にビザが必要です。旅に関しては話すと長くなるので、今日はこの辺で・・・

 会員のみなさん、それぞれに素敵な人生を送られていることと思います。
 今は私、東予理容美容専門学校の仕事もあり、なかなか研修会に参加できないのですが、
 人との出会いを大切に、またお会いできる日を楽しみにしております。
 
 https://youtu.be/EXaSj9vAjLc

 


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