NRG 日本理容技学建設会
 

  第78回
    コロナ感染騒動に思う

                   東京本部 伊藤祐二  
                   yuji757929ito@yahoo.co.jp 
                   


 コロナ感染者の増加が小康状態となり、非常事態宣言の効果が出て来たのではと期待されていますが、まだまだ予断を許さない状況です。今はとにかく感染を防ぎ緊急事態宣言から抜け出す事が急務ですが、その後の事も考えて行かなければなりません。長期間の戦いになり当分は普通の生活に戻らない事は専門家の話で分かって来ましたが、感染の波を繰り返しながらある程度国民に免疫が広がり終息に向かう事の様です。だから、現在の感染予防体制を保ちつつ、政府が言うウイルスと共存出来る「新しい生活スタイル」を取り入れた社会になって行くのでしょうか。

 しかし、歴史的に大きな危機を乗り越えた後は、世の中が大きく変化しています。これからの日本社会で確かに言えることは、今回のコロナ感染騒ぎで「働き方改革」と相まって「テレワーク」「オンライン会議」「オンライン授業」「オンライン・・・」などなどネットワークを利用した社会の情報のやり取り、コミュニケーションが飛躍的に変わるだろうという事です。さらに、近年言われているAIロボットによる仕事・職業改革が、今回のコロナ感染による企業の危機意識の高まりでより一層加速するのではと思います。5Gの登場も加速する一因になる事でしょう。しかし、気になるのは今回感染を防ぐために位置情報など個人情報が大いに使われた事は、これまで言われてきたプライバシー保護と相反する事が起きています。そして、今回の補助金制度の手続きで「マイナンバーカード」の登録が拡大して、益々国家の個人への監視(?)管理体制が強化されていくのではないかと少し心配です。

 理容業の先達は歴史的な危機の場面で何を成したか?

 第二次世界大戦が終結して大混乱の昭和20年の秋には業界初の全国組織である「全国理容連盟」結成へと動き出し、翌21年4月26日には全国理容連盟創立大会が開催され、今の全理連の前身「全国理容連盟」が創立されました。更に、22年には理容業界長年の念願だった「理容師法案」が国会で可決成立しました。今の私達理容師の基礎がこの時出来たのです。

 さて、私達理容業界はコロナ感染終息後どのように動き出すのでしょうか。

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