初代東京市長・関東大震災の復興大臣の後藤新平が現在の東京の基礎を作ったと言われています。それから100年後の今、昨年から注目の人、小池都知事が都議会の所信表明で「これからの東京都の100年の計を」と意欲を示しています。 後藤新平と言えば、実は斉藤隆一先生のお客様でした。明治の末、斉藤隆一先生が大場理髪店に勤めていた時に気に入られ、先生の顧客になられたそうです。また、伝染病研究者で世界的に有名な北里柴三郎博士も先生の顧客でした。戦後初の総理大臣となった東久邇宮稔彦翁も先生の顧客でした。そして、東急電鉄の初代社長・鉄道大臣の五島慶太氏も先生の顧客でした。歴史にその名を残した蒼々たる顔ぶれです。やはり斉藤隆一先生の卓越した技術、そして人柄からの結果であろうと思うと共に、このような偉人と巡り合う事で先生ご自身も、更なる人格向上を見せたのではないでしょうか。 私自身も、この50年近い理容人生を振り返ると、これまで多くの事を教えて頂いたお客様のお顔が浮かんできます。チョット自慢になってしまいますが私が店長として勤めていた時、先日亡くなられた元祖ワイドショー司会者小川宏様を担当させて頂きました。とてもいい経験をさせて頂きました。お客様には経済を支えて頂いただけでなく、私の人間的成長をも助けて頂いたとつくづく感じ、感謝の気持ちが尽きません。 私は今、高齢者と呼ばれる年代に入りかけ、益々お客様との会話も多くなり、これまで以上に人生を共感する友人のような間柄になったと感じています。改めてこれが理容師としての喜び、幸せなのかと思う今日この頃です。これからも健康に気を付けて、お客様と年を重ねて人生を学び続けて行きたいと思います。 |