NRG 日本理容技学建設会
 
      思った事は実現する!!
                           東京本部 伊藤祐二 
                              
                          yuji757929ito@yahoo.co.jp
                      

 一昨年私も還暦を迎えました。昔を振り返ることが多くなりました。思い起こせば丁度46年前突然理容の道を歩む事になりました。地域で理容を営む叔父が勧めてくれたものでした。家庭の事情でしたがハッキリ覚えているのは確かに自分が決めた道でした。
 修業のとき技術習得に悩み辞めたくなった事もありましたが、この業を嫌になった事は一度もありませんでした。そして、理容師の資格を修得すると独立開業の目標を持ちました。それから七年かかりましたが、遂に小さい貸店舗を持つことが出来ました。その間に家庭も持つことが出来ました。結婚は27歳とそう早くはなかったのですが、私は十代の頃から結婚願望が強く交際するとすぐに結婚の対象に考えていました。そして、何故か子供は三人と決めていました。お陰様で二年おきに三人目出度くでした。
 この頃から支店を持つと言う強い願望が出てきました。確か総本部講師昇格試験を受けた時でしたか、審査担当の毛利勝利先生の面接試験に「支店を2~3店舗持ちたい」と見栄を張ったものでした。その後、確かに支店2店舗を作りました。そんな中で建売ですが自宅も持てました。子供は上二人がほぼ希望通りの大学受験に合格し、順風満帆に見える人生と私自身思ったものでした。「なんと私は恵まれているのか。幸せ過ぎるのでは」と感謝したものでした。
 そこまでで止めておけば良かったのですが「まだまだ私は人生修業が足りません。どうぞ私に艱難辛苦を与えたまえ」と本気で念じてしまったのです。これがいけませんでした???この頃に従業員同士のトラブルが生じ、その間に立った私が結局は最大の標的にされ労働組合もどきなるものが入り込み、大きな騒動になってしまいました。労働基準局、中央労働委員会、挙句には警察署、検察庁までゆきました。理容業界でもめったにないことでした。最後には家庭生活にまで影響を受けてしまいました。
 支店の方も一店舗は弟に暖簾分けし、もう一店舗は維持が出来ず以前勤めていた店長に引き継いでもらいました。結局もとのスタート時点に戻りました。“思った事が実現”してしまったのです。マイナス思考はいけません。私はあれを貴重な教訓としてこれを受け取り、いつの時にも前向きに、プラス思考でいなければいけないと思うようになりました。これまで61年間、良い事も悪い事も色々様々ありました。「人生修業」とはよく言ったものです。
 昨年、私にも孫が出来ました。本当に可愛いものですね。いよいよ、いいお爺さんになるための修業に入りました。 完
                              

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