会員発表 第24回
                                

  平成26年度 講師ゼミナールに先がけて_Ⅲ
   皮膚トラブルのケア

                          福岡本部  宇都宮まどか

                             madokarabo@yahoo.co.jp
 

 「皮膚トラブルのケア」

 少し前に、梅毒に感染している人が全国的に増加傾向にあるとニュースで拝見しました。興味がない方は「ふぅ~ん」と思われるかもしれませんが他人事ではありません。何故なら梅毒もそうですが肝炎や疥癬、白癬菌やシラミなどを保菌、寄生させているお客様がもしも来店された時に、諸症状により病気の疑いを察知して接客にあたらないとスタッフや自分自身が菌や虫に感染してしまう恐れがあります。つまり皮膚トラブルのケアとはお客様自身の悩みに留まらずサロン側にも対策が必要な課題といえます。
 一般的に皮膚トラブルといえば「ニキビ」や「フケ」、「アトピー性皮膚炎」や「脂漏」「乾燥肌」など身近な症状があります。皆さんが考える理容室での皮膚トラブルのケアとは、そういった症状に対してアドバイスや手当てを行い症状の緩和に導くのが皮膚トラブルのケアだと思われていますが、それだけではありません。お客様の皮膚上に現れた何らかのトラブルに早く気が付いて対処することは感染力の強い皮膚病からスタッフへの感染を防ぐことができ、また薬剤を使用する技術を行う際に施術による事故の回避ができます。仮に施術による事故が起きた際にも技術力が原因なのか?それともお客様の疾患が原因なのかも診断いたします。今後、アレルギー体質の方は増えていくでしょうし、肌に直接施術するときに物理的にも精神的にも安心して接客するために皮膚トラブルに関する知識を学ぶ事をお勧めします。
 お客様が薬を服用していることを知らずに施術を行えばトラブルに繋がるかもしれませんが会話の中で体調を伺い服用されている薬を訪ねることもケアの一つです。育毛剤の使用により頭皮が接触皮膚炎を発症している方には使用を止めるようにアドバイスを行うこともケアです。以前、自宅で顔剃りに使用する剃刀を半年変えないというお客様が居られました。いつも肌荒れを起こされているのが不思議でお話を聞いてみると原因は剃刀にあったのです。お客様は剃刀を交換する時期がわかりません。正しく安全にそして衛生的なお顔剃りの方法をしっかりと伝えることも大事なケアです。他にも日光による湿布かぶれや掻き破りによる炎症など一言アドバイスを行うだけで防げる皮膚トラブルは沢山あります皮膚トラブルのケアとは「気ずき」です。来月の研修会では時間の限り許す沢山の情報をお伝えしたいと思いますので、宜しくお願いします。


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