NRG 日本理容技学建設会 |
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全理連中央講師昇格論文 「スキャルプトリートメント」 【序論】 近年、新聞やテレビ等のマスコミで「頭皮ケア」が注目されている。これは、理容業界のみならず医療関係やかつら業界、化粧品業界で「頭皮ケア」の社会的需要が高まりつつあることの現れである。この論文は理容業界が抱える問題の解決策の一つとして、毛髪診断士の視点から本来あるべき「頭皮ケア」を得意とする理容師像を提案するものである。 「頭皮ケア」が注目されている具体的な例として次が挙げられます。 a)テレビで流される多種多様なシャンプー&トリートメント剤のコマーシャル b)有名お笑いタレントを起用して育毛シャンプーのコマーシャル。(スカルプD)現在はスマップメンバーを起用。 c)病院による男性型脱毛症の投薬治療を促がすコマーシャル。(爆笑問題を起用) d)新聞広告等での育毛剤の通信販売。 e)夜7時から11時までのゴールデンタイムに「リーブ21」や「アデランス」等のコマーシャルが集中的に放映される。 f)薬局などに育毛関係の特設販売コーナーが設置され数えきれない種類の育毛剤や育毛シャンプーが販売されている。 g)雑貨店にも頭皮ケア関連のマッサージ器や商品の特設コーナーがある。 これらのことから「頭皮ケア」が社会の重要な市場の一つとしてあらゆる業界による積極的な商品開発等が今後強く予想される。 しかし、調髪を生業とする理容業界は「頭皮ケア」に取り組むことへ大きく出遅れています。今こそ「頭皮ケア」を見直す事で、飛躍的な技術向上、就職希望者の増加に大きな期待が望めると考えます。現在、理容師への就職率は驚くほど低下しています。美容師へ転向する人の数も加えれば深刻な状況です。美容師の個性に負けない、派手ではないが特殊で専門的な技術、「頭皮ケア」を徹底的に研究、図解し魅力を提案いたします。 昨今では、理容業界の傾向としてカット、エステ、パーマやヘアカラーなどの最先端の技術を追いかけて習得に励みます。しかしこの技術も、多くの人が習得すれば最先端の技術ではなくなります。爆発的な人気メニューは、消費者にはすぐ飽きられますが「頭皮ケア」は老若男女問わず注目の技術であり、いつまでも求められる技術です。 「頭皮ケア」は、理容業界の後継者不足、従業員離れ、組合離れ及び技術改新を解決する一つの有効な手段です。 【本文】 「頭皮ケア」は国内において潜在的に需要があり、理容組合においてもいくつかの取り組みがなされてきました。国家試験の理容理論に組み込まれて一通りの基礎を学び、全理連主催ヘアカウンセラーでは更に専門的に毛髪科学や皮膚科学について知識を深めます。しかし、私の経験では、サロン現場において幅広い皮膚疾患を判断する観察力と症状に合わせた適切なアドバイス方法などの知識が足りなかったためにお店に相談に来られた方が満足できる接客やケアが行えませんでした。そこで、頭皮に関わるあらゆる情報を集め、経験と裏付けによる「頭皮ケア」活用法をご紹介します。 目 次 (Ⅰ)脱毛症の種類 →原因と手当 →育毛剤 (Ⅱ)皮膚疾患の分類 (Ⅲ)フケ(脂漏性皮膚炎) (Ⅳ)白癬による感染症 (Ⅴ)円形脱毛症 (Ⅵ)トリコチロマニア (Ⅶ)「頭皮ケア」に関する講習会の実施方法 (Ⅷ)天然の界面活性剤「石けん」 (Ⅰ)脱毛症の種類 添付資料(1) 「頭皮ケア」のカウンセリングでは深刻な相談者も来られます。頭皮の不快感や、抜け毛の相談、脱毛の心配や頭皮ケアに使う商品のアドバイスなど様々です。毛が抜けて、薄毛や老けて見られることに恐怖さえ感じるようです。脱毛を誘発する疾患の把握こそ悩み解決の診断基準に必要です。私のサロンでは乾癬に対するスキンケアの相談や膠原病による脱毛の不安といった相談があり、病気を理解しなければアドバイスも専門医の紹介もできませんし、顔剃りといった施術行為も危険です。乾癬の場合は表皮の角化が異常に早く必要な手当としては保湿です。アトピー性皮膚炎よりも重症な乾燥症ですが理解しておくことでお客様へ最善の対処療法のアドバイスを示すことができます。脱毛の起因となる疾患を把握することは質問に幅ができ、より具体的なカウンセリングが行えます。 次に脱毛を引き起こす疾患に対する原因と手当の方法をまとめました。資料は、添付資料(2)から(6)です。この資料でもわかるように病気を治す担当は専門医であってもサロンで扱う「頭皮ケア」は看板メニューとして十分魅力を発揮します。「頭皮ケア」で得た信頼関係は、店販品の売り上げに影響を及ぼします。アプローチ次第で集客へもサービス向上にも繋がります。私のサロンではホームページ上で「頭皮ケア」を中心にメニューを紹介していますので、新規で来店される半数はホームページが来店動機となっています。中には県外からの来店もあります。この幅広い集客は「頭皮ケア」を取り扱うサロンの少なさを表していると思いますしチャンスです。電話による問い合わせも頭皮の相談がほとんどで、脱毛を未然に防ぎたいと願う予防希望者を含めれば「頭皮ケア」で理容離れしたお客様を取り込めます。髪型の相談と一緒に頭皮ケアやケア用品の話ができる理容店は選ばれる理由として充分といえます。 現在、皮膚科の先生から男性型脱毛症を含む頭皮疾患についての助言を頂いています。お客様からの脱毛に関する相談で答えに迷った時には直接メールや電話にて解決して頂くので大変勉強になります。また、私が所属する日本毛髪科学協会では大学病院の皮膚科教授が講師として指導してくれます。頭皮疾患や皮膚トラブルを医学的に学べて、こちらでも疑問にすぐ答えてくれます。日本毛髪科学協会でのカリキュラムはすべて合格し公認の指導講師として認められました。頭皮に関する小話も沢山聞いておりますので、お客様との会話で話題に尽きることがありません。そういった普段では手に入れにくい専門的な小話なども、理容組合の会員さんへご紹介したいです。皮膚を研究する環境として最新の情報と専門医のアドバイサーの存在があり、日々成長できる環境で行っています。 サロンでのカウンセリングでは専門医での治療を必要とするお客様も多く来られます。しかし、専門医とのネットワークを確立しないと紹介できません。理容サロンから紹介できる皮膚科や内科、心療内科、外科といったネットワーク作りもこれから絶対不可欠と考えます。これも全理連の事業の一つとして提案します。 添付資料(7)では、その他「毛包炎」や「円形脱毛症」といった経過を観察中のお客様です。現在、お客様や医学書等から集めた皮膚疾患の映像は2000枚を越えます。時間があるときは一つ一つを見直して真剣に向き合っています。毎日、皮膚疾患を見続けることで新しい見解や発想へ繋がります。 添付資料(8)のように育毛剤にもたくさんの種類があり、成分別の効能や商品の作用といった知識は現役の理容師も含めて理容学校に通い中の学生も、必須科目として授業で学んでも良いくらいです。実際に触って、匂いを嗅いで使用することでお客様にアドバイスができ、自信を持って自分が扱う商品を販売できるようになります。理容サロン以外で育毛剤を買われた経験があるお客様は私たちが想像するよりも遥かに多く、これからも増えるでしょう。お客様は理容店のスタッフを毛髪のプロと思っていますので、担当者が説明することが一番効果的なのです。ディーラーに与えられた商品と説明だけの物売りから自分たちで製品を研究する時代といえます。 (Ⅱ)皮膚疾患の分類 育毛剤のアドバイスや脱毛症の原因を探る際の視察、サロンで施術を行う時にお客様の皮膚に現れている疾患は重要な情報です。 ただ、湿疹かぶれといった雑な分類で考えると後でトラブルの原因となります。添付資料(9)に記載している映像は接触皮膚炎、いわゆる「かぶれ」です。疾患名に「かぶれ」と使用するのは原因がはっきり判明している場合のみで、接触皮膚炎自体は珍しい疾患ではありません。日常的に起こりえる皮膚トラブルですが、サロンで問診することなく、いきなり施術を行う事の危険性を理容師は再認識しなければなりません。こういった皮膚に現れる疾患を早期にお客様へお伝えできるように理容師は、もっと皮膚について学ぶべきですし仕事に活かすべきです。添付資料(10)にある分類は、サロン技術を行う際に最低限の勉強すべき皮膚疾患と考えます。私たち理容師は皮膚に現れる疾患を容易に捉えることができます。お客様の皮膚による不快感を軽減する勉強はサロンで薬品を扱う技術の時に役立ちます。中には伝染により人(お客様)から人(スタッフ)へ感染拡大する疾患もありますし、稀な病気ではありません。経営者としてスタッフの安全管理に必要な勉強です。皮膚の研究は知らない事ばかりで、難しいどころか面白くて楽しくて苦になりません。新しい事実を見つけるとお客様へ伝えたくてワクワクします。全国の組合員さんにも頭皮を含む皮膚の事を伝えて、「頭皮ケア」の奥深い面白さを共感して頂きたいです。 サロンでお顔剃りをする際にも、顔面に現れる皮膚の異変には沢山の危険信号が出ています。添付資料(11)にあるように皮膚異変を捉えて、状態を把握したうえで、顔剃り技術を行わないと結果的に施術トラブルといった問題化します。皮膚の状態が把握できれば、トラブルも回避できますし、改善するための対処療法といったアドバイスもお客様へ提供できます。長年、抱えていた皮膚トラブルが解消するとお客様は心も体も元気になれます。ただ、学校などの参考書や教科書は文面での表現やイラストでの図解も多く、実際のカウンセリングでは判断が難しいのです。そこで添付資料(12)のように皮膚に現れる疾患映像を沢山扱うことで経験値が上がりカウンセリング力が身に付きます。 次の(Ⅲ)から(Ⅵ)までは、特に相談が多い頭皮トラブルについて説明します。 (Ⅲ)フケ(脂漏性皮膚炎) 意外ですが、頭皮トラブルの相談で一番多いのがフケの相談です。自覚症状(気にしてない)がない人を含めると半数のお客様は病的なフケを患っています。男性に多いのは脂漏性皮膚炎を伴うフケ症です。フケはいじめの原因にもなりますし、スーツ姿なら肩に落ち目立ちますので、深刻な頭皮トラブルといえます。添付資料(13)にあるように頭皮以外にも顔面や乳児にも見られます。洗髪の仕方が適切でない事と早く改善したい場合は抗真菌剤入りシャンプーを紹介します。現状では、ディーラーで扱っている抗真菌剤入りシャンプーは効果を確信できないためお客様に紹介できません。そこで、全理連と製薬会社の合同でオリジナルブランドを立ち上げ、フケ用シャンプーの商品化を提案します。全理連によるオリジナルシャンプーの開発は全国で活躍するヘアカウンセラーにとっても朗報となるでしょう。必ず活気がでます。なぜなら「頭皮ケア」を行う中で、私が一番作って欲しいと待ち望むシャンプーだからです。 頭皮の相談に来られた方へは相談内容について作成したサロンレターを渡しています。添付資料(14)のように、ただ商品を渡すだけに終わらず、病気を理解して頂き、治すためにスタッフとお客様の心が一つになるように情報発信を行っています。毎月、皮膚疾患についてサロンレターを発行していますがお客様やお客様のご家族にも大好評で、サロンレターを目的に毎月ご来店される方もいるほどです。 (Ⅳ)白癬 添付資料(15)と(16) 最近では女性にも増加している水虫感染ですが、原因菌はカビの一種で白癬菌です。この白癬菌は足や爪に感染すると水虫と称しますが、感染部位によって呼び名が変わり、体部だとゼニタムシ、陰部だとインキンタムシと呼ばれ、頭部だとシラクモと呼びます。白癬菌が動物(ペット)から人へ感染した場合や治療薬を誤るとケルズス禿瘡という深刻なケロイド状に悪化します。水虫が脱毛の原因となることは理容師でもほとんど知りませんし、爪や足以外に人から人へ感染する伝染病だと認識されていません。しかもお客様の中に、ケルズス禿瘡を発症した方がいますが、お医者様に理髪店のバリカンで感染したと言われたそうです。そんな馬鹿な話はありませんが、病気のことを勉強しなかったら私もバリカンが原因と思ったでしょう。この時、心底勉強をしていて良かったと思うのと全国レベルで情報を共有して取り組む課題だと感じました。 (Ⅴ)円形脱毛症 添付資料(17) (18) (19) 理容師なら一度は円形脱毛症を扱ったことがあるでしょう。自己免疫疾患が原因で最悪の場合はすべての毛が脱毛します。本格的な治療は専門医で行いますが、サロンでできることもたくさんあります。まず、専門医での治療内容を教えてあげる事、自宅で出来る対処療法を指導、そして一番お客様が聞きたいことは疾患の進行具合です。治るのか、まだまだ悪化するのか不安なのです。病気の進行具合を診察するには自己免疫機序により毛母細胞が障害されて起こる毛根部の委縮確認です。先細りになる委縮毛根の確認で観察ができます。また毛包周囲の末梢神経に異常があることから、脱毛班には不全麻痺といって感覚が鈍いことが知られています。この感覚の確認も重要な観察となります。この2つの観察結果から円形脱毛症の進行具合の診察が可能です。専門医では行えない細かな対話と観察こそ理容店の最強の武器です。病院と違い理容店では話し易く、大きな安心感を与えることができます。 (Ⅵ)トリコチロマニア(抜毛症) いわゆる心理的ストレスによるサインで一種のクセのように無意識に手が届く範囲の毛を抜く病気です。添付書類(20)と(21)にあるように円形脱毛症と一見間違いやすく、カウンセリングが重要です。抜くだけではなく噛んだり食べたりするケースもあります。自覚症状がなく、治療には心療内科医を必要とする場合もあります。衝動制御障害という精神病に分類されますので対話が重要です。カウンセリング時に、より質の高い会話が行えるようにチャイルドコーチング・アドバイザーを取得しました。相談者との立ち位置、会話のトーンや質問等の言葉のキャッチボールを学ぶことで他の疾患のカウンセリングでも対応できております。 (Ⅶ)「頭皮ケア」に関する講習会の実施方法 全理連のヘアカウンセラーをきっかけに始まった頭皮の研究ですが、私には目指す姿があります。それはサイエンスプロデューサー「米村でんじろう先生」や東京海洋大学客員准教授「さかなクン」のように、毛髪科学を「楽しく、驚きがあり、周りの人へ伝えたい」と思うことです。全理連の加盟サロンは高齢化が進み、元気がなくなってきています。組合主催の講習会参加人数も減少しているのが現状です。私は講習会を聴講することで元気になり次回が楽しみになるような、実験室のような講習を目指します。人は紙に書いただけの資料や写真のみでは、なかなか言いたいことが伝わらず、興味も失せます。感動との出会いも生まれにくいです。しかし、私は添付資料(22) (23)にあるように、模型作りが得意なため、他ではないような模型を作成し、お客様に説明しています。お客様の反応も良く話を聞く目の輝きが違います。 また、お客様にこの模型を触って頂くことで紙の資料のように目からの情報より忘れにくい傾向があり、参加型のカウンセリングを心がけています。確かに毛髪科学は難しく奥深い世界ですが、難しい理論は一旦、私の中で吸収した後に、図解等してお伝えすればとても楽しく判りやすい毛髪科学を完成させることができます。 たとえば、将来の夢や憧れの職業を素直に抱く幼稚園児や小学生こそが理容師業の素晴らしさを伝える適切な時期ではないかと思います。高校生に改めて理容業をアピールしても華やかさでは美容師に負けますし、彼らはすでに心は決まっています。将来の夢ランキングで上位に返り咲くには、子供を対象に活動するべきです。私なら段ボールアートで大きなシラミ(虫)を作成して幼稚園を巡ってシャンプー指導の伝道師となりたいです。小学生には、正しい抜け毛の知識や頭皮の臭いや痒み脱毛について指導することで将来のハゲ予備軍を改善したいです。全理連という存在は消費者にとって正統派の組織という認識ですから、これからの動きにも可能性は無限大に拡がります。 (Ⅷ)天然の界面活性剤「石けん」 「頭皮ケア」において皮膚を清潔に保つ事は重要です。病気の発症を防げますし、毛髪を健やかに保てます。しかし、シャンプー剤に不満を抱えている人は大勢います。特にアトピー性皮膚炎やかぶれを起こした皮膚に適したシャンプー剤は少なく、満足されていません。そこで、皮膚に最も優しく作用する天然の界面活性剤「石けん」について研究しました。一般論として石けんは、最初の内、使いづらいし、洗い上がりもよくない。でも髪や地肌、環境を損なわない。使っている内に髪自身がもつ自然治癒力で髪に健康がもどりきれいになる。排水しても生分解が早く地球環境を汚染しません。とありますが、悪い点としてアルカリ度が高く皮脂を取りすぎて乾燥させるとあります。事実なのか?4年かけて研究を行いました。まず、これまでに約2万個の石けんを自宅で作り、種類としてオリーブ石けんや炭石けんなど約15種類完成しています。添付書類(24)にあるように意外に自宅でも簡単に作れます。石けんとして完成するまでに約50日間の乾燥期間が必要ですが、出来上がった石けんを肌にトラブルを抱える人を中心にお客様や知人に渡して入浴、食器洗い、洗顔などに試して頂き感想を集めました。結果は驚くほどはっきりと現れました。まず、洗剤荒れが治り、アトピー性皮膚炎が改善して、肌の不快感の改善ができました。さらに、石けんの効果をあげるためにアルカリに傾いた肌を弱酸性に戻すバッファー剤として酢を用いました。無添加石けんで有名なしゃぼん玉石けんはバッファー剤としてクエン酸を使用しますが、私は薬品を使用することに抵抗がありました。そこで酢にハーブを漬けて、アトピーの方にリンスとして使って頂いた結果が、治るという表現は薬事法的に言えませんが劇的に改善しました。驚きの研究結果です。県女性部でも石けん教室を開催して参加者みなさんに石けん作りを体験して頂きました。まるで料理教室のような賑わいで、その後も石けん作りを続けている女性部の方から質問を頂きます。材料の選び方、製法のこだわり、オプションの効果など、石けんは作ってみて、使ってみると生活で使用するシャンプーや洗剤などの見方が一変するようになり、違いを感じ取れます。 最近テレビで、悠香のお茶石けんによるアレルギーショックが話題となりましたが、私たち理容師は髪に携わる者として、洗髪剤を扱うプロとして石けんを含めたケア用品の事を一から学ぶ時期だと思います。悠香のお茶石けんは理容業界に対して、頭皮や素肌ケア製品を扱うプロとしての認識不足に警鐘を鳴らしたのです。理容師専門学校の授業の一つとして、石けん作りを組み込むのも提案します。新しい視点で若者も興味が湧き、充実した課外授業となるでしょう。石けんを知ることにより市場で出回る商品への見る目が変わってきます。石けんは「頭皮ケア」においてとても重要な要素といえます。 【結論】 景気の低迷により、理容業界も苦しんでいます。低料金店の増加で、新しいお客様の集客も難しく、店を継ぐ若者が減り学校の生徒が集まらない状態です。しかし、勤勉気質の理容師は不景気だからこそ、休みは自己啓発のセミナーや技術講習へ高額を払って勉強します。組合の講習会で、最近お客様からの質問が増えてきている「頭皮ケア」に関することを今までより深く勉強し、習得できればお客様にも満足していただき、説明した組合員も満足でき、やりがいがある仕事につながります。そうなれば、組合全体も活気あふれるものになり、理容業界全体が元気になると考えられます。そんな活気あふれ、カット技術以外でも堂々とお客様の質問に答えられる親の姿を見ていれば、子供も親を尊敬して理容を継ぎたいと心から思うでしょう。 私は毛髪科学を研究していると、楽しくて仕方ありません。この楽しい気持ちを頭皮疾患やケアといった興味深い情報と共にお伝えしたいと思います。全国の理容師が毛髪のプロとして自信に充ち溢れ、子供達は眼を輝かせ「将来は床屋さんになる」と夢描くような憧れの理容師の育成に、参加したいと願います。 以 上 【参考資料】 皮膚を介した看護の技術 「中央法規」 皮膚科M00K18悪性黒色腫 「金原出版」 顔の皮膚病・最前線 「メディカルビュー社」 皮膚科ナーシングプラクティス 「金原出版」 カラーでみる皮膚疾患 「金原出版」 カラーアトラス皮膚病変 「メディカルビュー うつる皮膚病・最前線 「メディカルビュー」 ヘアサイエンス 「日本毛髪科学協会」 オリーブ石けんを作る 前田京子 シンプルスキンケア 前田京子 メディカルハーブ 林真一郎 |
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平成26年7月21日
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