NRG 日本理容技学建設会
 

  第8回 山口本部  阿部 王則

         
 ビデオ撮影による姿勢のチェック


                         bb-seven@c-able.ne.jp
 
 年頭よりまずお詫びを申しあげなくてはなりません。昨年12月の発表の予定でしたが入稿が遅れ発表が一月になってしまったことを心からお詫び申し上げます。狐塚先生はじめ関係者皆様、本当に申し訳ありませんでした。

ビデオ撮影による姿勢のチェック
 以前より自分の技術姿勢をチェックできるものがほしいと思いとりあえず作ってみました。昨年より山口県本部で講習や練習で使っています。内容的に会員発表にふさわしいか疑問でしたが、思った以上にセルフチェックやデモ映像作成で役立っているので御紹介します。

システムの概要
 ビデオカメラ4台を使ってさまざまな角度で撮影し画像分割機で映像を一つにまとめ、ビデオ録画するというものです。基本的なシステムは、図のようになります。 
  

ビデオカメラの設置
  
 ビデオカメラは技術者を、上から撮影するビデオカメラ①、前方から撮影するビデオカメラ②、技術者の目線を撮影するビデオカメラ③、側面を撮影するビデオカメラ④と設置します。
 普通、店舗では場所がないので天井にカメラを固定するようになると思いますが、講習会場に持っていくことを想定し、折り畳み式タープの骨組みの一番上にCCDカメラ(カメラ①)を固定し持ち運べるようにしました。
 カメラ③,④は三脚で設置します。それぞれ広角で撮影できるカメラを使うと場所をとりません。

 講習会場に設置した写真です。
  

使用したカメラ
 カメラ①天井用
  41万画素のSONY製CCD採用カラーカメラKS-778A
    軽さ重視で小型CCDカメラを採用しました41万画素のSONYCCD採用カラーカメラKS-778Aを採用しました購入したのはH21年で当時12,390円でした。現在は廃盤になっており、代替え品としてはKS-62CBあたりが良いかと思います。

 


 カメラ③前方用
  SONYハンディカムHDR-HC3にワイドコンバージョンレンズVCL-HG0730A使用

 カメラ④側面用
  SHARP VEWCAM VL-EX3
  
 画像分割機は防犯カメラでの使用が主体のため4:3比率の画面で撮影できるカメラが最適です。結果ビデオカメラは古いものを使っています。なるべく広角が撮影できるほうが、撮影距離を必要としないので場所をとりません。

 カメラ②技術者の視線用
  ヘッドセットタイプ防滴型41万画素カラーカメラSVR-41Rescue-iとビデオトランスミッターSVR-150TX、受信機SVR-150RX
  
 
 ヘッドセットタイプ防滴型41万画素カラーカメラSVR-41Rescue-iにビデオトランスミッターSVR-150TXを接続した状態(写真上)と受信機SVR-150RX(写真下)   受信機SVR-150RXのビデオ出力を画像分
 割機に接続します。

 

 SVR-41Rescue-iを技術者に装着し撮影。ビデオトランスミッターSVR-150TX受信機SVR-150RXに映像を送信します。
  
 SVR-41Rescue-iも廃盤商品で現在はSVR-41Rescue-HDとなっています。安価なSVR-30Rescueもあるのですが画質的にSVR-41Rescue-HDのほうが良いです。

画像分割機と録画機器の準備
 カラー画面4分割機RYK-9015を使用しました。4つのビデオカメラから送られてくる映像をひとつの分割画面にする機械です。防犯カメラのシステムに使われる機械です。
 映像出力の画質はそんなにいいとは言えませんが、映像編集に使われる、同じ機能を持つ設備に比べるとかなり安価です。入力端子にそれぞれビデオカメラの映像出力端子をつなぎます。入力端子1にビデオカメラ1、入力端子2にビデオカメラ2、入力端子3にビデオカメラ3、入力端子4にビデオカメラ4と接続します。
 つなげ方は基本自由でもいいのですが、決めておいたほうが映像を加工するのに便利です。先生と受講生の映像を合成加工して比べてみるときとかに便利です。
  
 画像分割機の出力端子に録画機器を接続します。もちろんDVDレコーダー、ブルーレイレコーダー、黄色いアナログ映像入力端子のある録画機器であれば何でもいいのですが、私は映像データーの加工の利便性を考えてパソコンでビデオキャプチャーしていますが、最近機能面と手軽さを考えるとHD付きブルーレイレコーダーを用意できるのならそれで録画するのが一番楽なのかもしれないなあと考えています。しかし講習会での持ち運びを考えるとノートパソコンですね。

撮影・録画
 ビデオカメラ―画像分割機―録画機器(ビデオキャプチャーユニット・パソコン)すべての接続を確認する。ビデオカメラの電源を入れ撮影モードにする。ビデオカメラ、画像分割機、録画機器の電源を入れる。(ここではパソコンを起動し録画用ソフトを立ち上げる)モニターにて表示状態を確認し録画を始めます。
   

画像分機の出力映像です
 川野雅史講師が2011年ニューヘアー「CROSS」をカットしているところです。
   

 カメラの接続順が違いますが同じく川野講師がカットしている映像です。
   

 このようにいろんなアングルから撮影することにより、施術位置、姿勢、重心、スライスの角度がよくわかります。講習会や練習会で講師と受講生を同じように撮影し比べてみるとどこが違っているのかよくわかります。ブロースの角取り回しなどは比べてみるとよくわかりました。いろいろそろえると予算はかかりますが興味を持たれた方は試してみてください。
 私も日々、より良い撮影方法や、もっと手ごろでいい機材はないか探しています。活用方法、アドバイスなどありましたら、教えていただけるとありがたく思います。よろしくおねがいいたします。

 最後にこのような発表の機会を与えていただいたこと、心より御礼申し上げます。今後の精進の励みにいたしたいと思います。
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