NRG 日本理容技学建設会

 

日技会「会員外便り」    東京都理容組合 木下裕章
KINOSHITA GAIEN EAST STREET
〒160-0017 東京都新宿区左門町15-7 外苑東小川ビル1F&2F

☎ 03-3357-3868 Fax : 03-3357-3869
Mail : office@kinoshita1894.com  Web : http://www.kinoshita1894.com/
                                
日技会会員外便りに選んでいただき、ありがとうございます。
そして日技会60周年イベントでは、デモストレーションの機会を与えてくださり、ありがとうございます。

日技会との関わりの深いのが当ヘアサロンKINOSHITA GAIEN EAST STRETです。
特に三代目 故小川實は「齋藤会」現日技会講師として深く関わっておりました。

少しポートフォリオをご紹介します。

三代目 小川實
故齋藤隆一先生に師事、全理連中央講師、齋藤会(現日技会)の講師として全国に理容教育指導へ講師活動をしていました。
多くの顧客に愛され、先見の目があり理容室、美容室を兼ねたユニセックスサロンを確立することが夢で、浅草エリカ美容室(永車梅野先生)店長圷君子さんと結婚。
結婚と同時に昭和27年、ユニセックスサロン開店。
趣味はゴルフ、野球が大好きで大の巨人ファンでした。

四代目 木下眞
技術は三代目小川實より学び、経営や接客は二代目小川恒吉より学ぶ。
35歳の時に、三代目より店舗を引き継ぎました。
中央理美容専門学校PTA会長・同学園評議員・同後援会副会長・東理同組名誉講師
新宿支部教育部長・左門町商店会副会長・左門町町会副会長として地域と共にお客様と共に成長することをモットーとしています。

そして五代目の私、木下裕章へとなるわけです。

私の中での日技会の印象は三代目の故小川實より幼少の頃から聞かされていた「志」の部分です。戦後の理容師が敗戦の日本の社会の中で、どのように生き抜いて今を創ってきたのか。
その生き様を聞かされて育ってきました。
齋藤隆一先生の生き様、齋藤先生を支えてこられた仲間達の生き様です。

だから僕も生き様を残す人間になりたいですね。
また、そういう人を育てていきたいですね。
例えば
私も、皆さんも、人間ですから
有名になりたい・・・
お金持ちになりたい・・・
楽をしたい・・・
長生きをしたい・・・
などなど、色々な欲求がありますね。

しかし、こう思いませんか?

「あなたがいたお陰で、 幸せになれました、 成長できました」・・・と

やはり私は、人に喜んでもらえる生き様を残したいですね。

真田幸村も
「人生において大切なことは、 長く生きることでも、地位や名誉を手にすることでも、お金や何かものを手にすることでもない」と考えていました。
「死して生き様を残した」素晴らしい戦国武将でした。

マザー・テレザも、 彼女の思いを127ヶ国に広げ、4000人の修道女、2000人の修道士という同志を育て、その組織、仲間、同志によって、大きな奇跡を世界で起こし
「生き様」を残しました。

齋藤先生は「教育」という素晴らしい生き様を残されました。

「教育」って何でしょう? 私は「育てる」ことだと思っています。

「教える」と「育てる」と書きますが

「教えて」も「育ってなければ」、意味がありません。

「教えなくて」も「育っていれば」、良いでしょう。

「育てる」が目的です。(「教える」は一つの手段です)

「教える」が目的になっている講習会や、サロンでの研修会が多すぎますね。

つまり、一方的に聞かせる(教える)やり方です。

これらに気づいていないでいると、教育システムが行き届いたサロンでは、社員にある欠点が出てきます。

自分で考える習慣がなくなり、いつも答えを待っていて、その方たちが経営者になった時、自分で考えないで答えを待ち続け、そのサロンはどんどんと衰退していきます。

そんなサロンがすごく多いです。すぐに「答えを教えて下さい」と聞かれます。

ところで教育は、英語でEducationと言いますが、元々の意味は「引き出す」って意味もあるそうです。

だから私の講習会では、私の話を聞いた後すぐに自分で考えてもらい、そして、隣の方(1対1で)と話し合ってもらいます。
また、席替えをして、別の方と話し合う。
最後には、みんなの前で発表し自分でまとめてもらいます。

私は皆さんの能力を引き出す役目です。

教育とは
何を習ったかが大切ではなく
何をするかが大切ですから・・・。

私達、理美容師の「使命」とは何でしょうか? 
僕はこう思います。

「美」を通して「幸せ」を創ること

純粋に綺麗・格好良い・美しいと感じられるモノに人の心が動かされることを理美容師は知っています。

災害に不況と今、日本を取り巻く環境は厳しさを増しています。

でも、そんな時だからこそ、理美容師が持つ人を美しくする「力」が必要なんじゃないかと思います。

鏡に映った自分を見て笑顔になる。

人前で自信を持って笑える。

そんな笑顔の連鎖が日本に、ちょっとずつ勇気を与えるような気がしているからです。

ヘアサロンの持つ影響力は政治や経済に比べれば、確かに小さいけれど...
目の前にいる一人のお客様を元気に笑顔にすることは、努力すれば出来るはずです!

お客様が明日への勇気を持ち、次の一歩を踏み出せるように背中を押すのは他の誰でもないスタイリストの役目だと思います。

お客様が自信を得たことによって、お客様の未来の可能性を広げ、理美容業を通してHAIR業界や社会の発展、進展に力を注ぐことが、私達の使命です。
ありがとうございました。
                                       木下裕章

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